テキスト量および必要時間(行政書士)

テキストは総合参考書1冊+α&過去問が基本です

 行政書士のテキストの場合、総合参考書(全分野について記載)が通常です。文字の大きさ等にもよりますが、目安は700頁から1000頁程度です。仮に、各分野において総合参考書で足りないと判断した場合は、分野毎の参考書も存在します。現実的に必要となるのは、行政法と一般知識でしょう。残りは総合参考書で十分です。
 行政書士試験の勉強時間は、各分野によって異なりますが、基本問題を読み込み、その範囲の過去問を解くことで記憶の補完を図る方法が有効と考えます。これは、司法書士試験において、過去問よりもテキストの読込みが重要となることと比べると異なる部分です。

 行政書士試験では、比較的単純な問題が多いため、あまり深入りせずにテキスト&過去問で進める方が効率的です。そうは言っても、いきなり過去問をやることはお勧めしません。特に行政法についてはテキストの基本をしっかりと押さえ、過去問はその後に取り掛かるべきです。行政法は手続法であって馴染みがなく、過去問から入ると、何がなんだか分からず、むしろ混乱する恐れがあります。
 下記は、私の経験上から、「初学者」が、一から市販のテキストを使用し、理解する際に必要となる時間の目安をまとめたものです。理解スピードは受験生によって違うこと、またあくまでも理論値なので、受験するにあたって必要となる勉強時間を知る上での目安にしていただく程度で結構です。

行政書士テキスト量

 

 初学の場合、まずは目を通す程度で2回ほど読むのがよいでしょう。もちろん初回から、じっくり各論点について勉強するのも構いません。それぞれに合った勉強方法で進めれば良いと考えますが、いずれにしろ上記程度の勉強時間は必要になると思われます。
 2回ほど読み終えると、その時点でぼんやりと全体分野の輪郭が分かってくるはずです。その後は、単に読むだけでなく、理解し暗記する必要が出てきます。民法、行政法については、それぞれ30時間程度は必要になってくると思われます。ちなみに、予備校の講義の場合は、民法、行政法それぞれ40時間程度の講義が基本です。
 会社法、憲法についてはそこまで時間はかかりません。要求される知識は、表面的な知識のみです。一度テキストで学習した後、あとは過去問を中心に勉強を組み立てていく形でよいと思いますが、記憶の継続を図るためにも、テキストに戻ることも効果的です。一度勉強していれば、各分野1時間もあれば読み終えるでしょう。
 上記の時間には過去問等の問題集を解く時間は入っていません。また分野毎の項目でも述べますが、行政法、憲法については条文を見ることも必要になる場合があります。これらの時間も入っていません。
 過去問は、全科目500題(5肢)前後が市販テキストの場合は一般的です。初回時において、1問2分とすると、1,000分(約17時間)かかります。過去問の使用法は人によって様々で、同じように繰り返す人もいれば、間違ったところだけを繰り返す人もいるかと思います。仮に、2回程度は全問に目を通すことを前提とすると、過去問で必要とする時間は30時間程度と考えます。

行政書士時間

 

 テキストと過去問でおよそ150時間。これが、行政書士試験を受験するにあたって、必要となる最低の時間と考えます。

「全くの法律知識0にもかかわらず1ヶ月で合格した」という体験談等を見かけることがありますが、理論的には不可能ではありません。ちなみに、私の場合も勉強期間は10月の1か月間のみですが、司法書士試験勉強中であり、民法、会社法ついては全く勉強しませんでした。しかし、このように事前知識があっても、1ヶ月程度を要したことを考えると、全くの0から1ヶ月というのは相当ハードな勉強が必要になると思われます。
 常識的な範囲で考えると、1日3時間程度の勉強の場合は、やはり最低2か月、余裕をもって3ヶ月、社会人であれば半年程度がひとつの目安と考えます。
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